
島田荘司さんの
📔御手洗潔シリーズ
のノスタルジックな雰囲気が大好きです。
読んでいると、セピア色の世界に入ったような不思議な気持ちになります。
ただ、どの作品も強烈に面白いですが、しばしば猟奇的なシーンが登場するので
・・・・・・😨
と息をつめて読むことも多く、ノスタルジーだけに身をゆだねるわけにはいきません。
その点
📔ロシア幽霊軍艦事件
は猟奇的が場面はないので、ノスタルジーを感じやすい・・・
いや、そんなことないな💦
目をそむけたくなるようなシーンがありますから。
皇女アナスタシアの人生を御手洗潔が推理する物語です

≪あらすじ≫
箱根のホテルに飾られていた一枚の古い写真。そこには、芦ノ湖に浮かぶ帝政ロシアの軍艦が写っていた。その軍艦は嵐の夜に突如として現れ、軍人たちが下りると忽然と姿を消してしまったというのだ。山間の湖にどうやって軍艦が姿を現せるというのか。御手洗と石岡は、この不可解な謎に挑むことになり・・・。名探偵・御手洗潔の推理によって、歴史に隠された壮大なロマンと清冽なる感動が浮かび上がる、傑作長編ミステリー!!(裏表紙より)
あらすじではわかりませんが、帝政ロシア崩壊後の
👑皇女アナスタシアの人生
を、名探偵・御手洗潔がひも解いていく物語です。
ロシアというと、頭の中に
🔸ソ連時代⇒社会主義国家⇒怖い
🔸ロシア連邦⇒相変わらず怖い
みたいな構図が出来上がっていて、最近まで全く興味がありませんでした。
大学生の頃、池田理代子さんの
📔オルフェウスの窓
を読み、何となく帝政時代のロシアのことを知りました。
でも、革命で貴族社会が崩壊する物語は「ベルサイユのばら」で既に満足していたので、その時も興味を持つまでには至りませんでした。
そんな中、去年(2022年)からロシアとウクライナの情報をよく目にするようになり、ふと
ロシア幽霊軍艦事件
久々に読もう💡
となりました。
ボルシチはロシア料理ではなくウクライナ料理だそうです

20年ぶりぐらいに読んだ
📔ロシア幽霊軍艦事件
は文句なしに面白く、また私をセピア色の空気で包んでくれました。
でも、去年からのロシア-ウクライナ情勢で、以前は全く知らなかったウクライナのことをちょっぴり知ったからでしょうか。
20年前にはスルーしていたことに目が留まりました。
主人公の御手洗潔と助手の石岡和己が、ロシア料理レストランでボルシチを食べた時、御手洗が
ボルシチは、厳密にはロシア料理とはいえない、ユゥクラインの料理なんだぜ(P.191)
そうなんだ・・・
そして、16歳の時に食べたボルシチを思い出しました。
ボルシチがどれぐらいメジャーな料理かわからないのですが。
小学生の頃、我が家では頻繁にボルシチが夕食に出ていました。
うろ覚えですが
🍅野菜と肉のトマトソース煮
みたいなもので・・・
私は母の作るボルシチが大嫌いでした😖
それから少し時が流れた16歳のある日、ロシア人の奥様がボルシチをご馳走してくださることになりました。
ボルシチ嫌だな~~😅
でも好意を無駄にしたくないので、当日
ボルシチ楽しみです~😍
みたいな顔でテーブルに着くと、出されたのは
ルビーのように美しいスープ
でした。
ネットでボルシチを調べても、具沢山のボルシチしか出て来ません。
でも、私がご馳走になったボルシチは
透明なルビー色のスープ
具材は牛肉の塊のみ
牛肉の上にサワークリーム
という、それはそれは美しいスープでした✨
スプーンで崩れる程よく煮込まれた牛肉も。
透き通ったルビー色のスープも。
サワークリームの酸味も。
全部がマッチして、ものすごく美味しかったのです。
その時もちゃんと美味しいって伝えました。
でも、自分で料理をするようになって
濁りがないのにあんなに美味しいのは、長時間煮込んだり、何度も濾したり、すごく手間がかかってるからだ✨
ということがわかって
もっともっと
美味しいって伝えればよかった😥
と少し後悔しています。
📔ロシア幽霊軍艦事件
は3部に分かれていて、目次の
🔖ロシア幽霊軍艦事件
が、御手洗潔の推理
🔖エピローグ
が、アナスタシアの物語
🔖アナスタシア研究の今後
が、島田荘司さんの考察
になっています。
エピローグも、作者のあとがき的な「アナスタシア研究の今後」も面白いので、最後までみっちり楽しめます😊✨